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​DIY~自分で塗り替える?

北海道の方、特に農家の方は何でも出来る方が多く、よくご自分で塗り替えておられます。とても素晴らしいと思います。

時々自分で塗りたいのでアドバイスしてほしいと頼まれます。自分できれいに塗り、長持ちさせるには幾つかの秘訣があります。

​①下処理をきちんとしましょう。トタン屋根であれば紙ヤスリやマジックロンなどでサビをおとし、錆びていないところも軽く傷つけます。

②ホコリをきれいに取り除きます。これもとても大切です。砂でざらざらしたところにテープを貼ってもすぐに剥がれてしまうのと同じです。

上記二つは長持ちさせるための秘訣です。

③養生をきちんとしてください。壁と軒裏、屋根と破風などの境、窓枠などをテープやマスカーできちんと養生しましょう。

地面にもシートなどを敷きます。これを気をつけるだけで見栄えはかなり変わります。

④適度に希釈してください。これも大切です。「素人の厚塗り」とはよく言ったものです。

安全に十分気をつけて塗装しましょう。よく見かける危険はハシゴの角度がゆるすぎることです。75度くらいになるよう調整しましょう。

正直なところ家の方が塗った家は、私たちには塗りにくい家になることが多いです。私たちは剥がれにくい強い塗料を使うことが多く、家の方が塗ったペンキを侵してしまう(リフティングと言って浮いてきたり、剥がれてきたりする)ことがあるからです。

​剥がすのは大変ですし、場合によっては強い塗料が使えず、耐久性の低い塗料しか使えないこともあります。

今は、インターネットなどでプロ用の塗料も手に入る時代です。できるならそのような塗料を取り寄せて使うとよいでしょう。

良いペンキとは?

良い塗料(ペンキ)とはどのようなものでしょうか?

現在の主流はシリコン塗料ですが、その性能も様々です。私はほとんどの場面で2液性のシリコン塗料を使用しています。

外壁では水性塗料を希望されるお客様や、透湿性が求められる場面では1液の水性シリコン塗料を上塗りに使用する場合もあります。最近では水性でも2液性の塗料が出てきており、値は張りますが耐候性に優れているため相談の上使用しています。

​北海道、特にこの道北地方は環境が過酷なので、塗料の選定にも本当に気を遣います。

もしDIYでご自分で塗装する場合は、2液性の塗料は素人には使いづらいので、1液性の塗料を使うことになるでしょう。

私は以前、屋根に国内大手メーカーの1液性シリコン塗料を使用して痛い目に遭ったのでお勧めは出来ませんが、下処理や掃除をきちんと行い、屋根用のさび止めを塗装すれば大丈夫なのかもしれません。

いずれにしても、屋根も外壁も環境や状況は様々で、同じ塗料を使用しても同じ耐久性になるわけではありません。

私が痛い目にあった屋根は、2階を利用しておらず雪が落ちにくい上に下屋がいつも雪をせき止めるという過酷な状況のせいもあったのでしょう。

​どれだけ良い(高価、高性能を謳っている)塗料であっても、下処理や状況を考慮に入れることが重要であることを覚えておきましょう。

 

​塗り替え時期は?

指で軽くこすって、指に色や粉がついてくるとき(チョーキング)には塗り替え時と言えます。

屋根であれば、雪が落ちなくなってくると「そろそろかな」と感じることでしょう。ですが、先ほども触れたように状況は様々です。

2階で生活しているなど、雪が落ちやすい条件で、雪が落ちるから大丈夫だと考える方が多いようですが、塗膜は粉のように消えてしまいサビが出始めている屋根も多く見受けられます。

また、外壁のコーキングも見落としがちです。サイディングや窓周りのコーキングがやせたり切れたりしてしまい、柱を腐らせたり思わぬ雨漏りの原因になることもしばしばです。

​信頼できる地元の業者さんに定期的に見てもらうことをお勧めいたします。

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